2021年流行語大賞にもノミネートされたNFT。
最近では国内外、様々な企業がNFTに参入し、話題となっています。
スポーツ界も米バスケリーグNBAを筆頭に様々なジャンルのスポーツがNFTに参入し、サポーターへ新しい体験を提供していることをご存じでしょうか?
今回は、スポーツでNFTがどのように使われているのか知りたい方向けに、NFTスポーツの特徴や実際の活用事例8選をご紹介します。
NFTスポーツとは
NFTスポーツとは「スポーツで生み出されるコンテンツをNFT化する」ということです。
まずNFTについて解説します。
NFTとはNFTとは「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略称で、偽造することができないデジタルデータ(音楽や映像・画像を数値で表したもの)のことを指します。
例えば、サッカーボールで考えてみましょう。
市販で売っているサッカーボール同士であれば特にどれでも同じような価値です。
しかし、ワールドカップで使われたサッカーボールとなると同じサッカーボールでも市販のものと全く価値が変わってきます。
選手にとっては思い出のサッカーボールですし、ファンにとってはプレミア物となり価値が一気に上がります。
そういった意味で同じサッカーボールでも価値が違うため、代替不可能であると言えます。
これがNFTです。
スポーツ界では単に試合観戦のみならず、試合で使われた道具、撮影された動画や画像、そしてサインなど色んなグッズが存在します。
これらをNFT化したものがNFTスポーツというわけです。
NFTスポーツのメリット
NFTスポーツには以下のメリットがあります。
偽造が防げる
スポーツ用品やグッズには偽造がつきものです。
記念品やトレカがコピーされたり、選手のサインが偽造されることがありますよね。
しかし、NFTはブロックチェーン技術によって発行者や所有者の情報が記録されているため、本物であることの証明ができます。
よって、真正性を確保し、希少性を高めることができます。
二次利用でも発行差に利益が還元される
これまでのスポーツグッズやコンテンツの転売などの二次使用において利益を受けられるのは転売者のみでした。
しかし、NFTスポーツではブロックチェーン技術によって二次使用の場合でもコンテンツ発行者にも利益が還元できる仕組みとなっています。
ファンとのコミュニティを形成できる
NFTは所有者を明確にできるため、そのNFTを持っている人しか利用できないコンテンツなどを提供することができます。
例えば、NFT所有者限定の特設サイトで特典映像を公開したり、チームのグッズに関する意見投票に参加する権利を与えるなどです。
中には、直接選手に会って交流できる豪華特典をつけているNFTスポーツもあります。
このように、NFTを使ってNFT所有者へ新しい経験を提供できるコミュニティを形成し、サポーターと選手の距離を近づける取り組みを行っている団体が増えてきています。
NFTスポーツの実例
NFTスポーツの実例をいくつか紹介します。
日本ハムファイターズの新庄剛志監督
“BIGBOSS”こと、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督がNFTスポーツに取り組んでいます。
新庄剛志監督は、未来のアスリート育成を目指す「BIGBOSS基金」を立ち上げましたが、資金源としてNFTスポーツを活用しています。
擬態的には世界的な写真家レスリー・キーさん(50)に自信を撮影してもらい、その写真をNFTで販売するというものです。
埼玉西武ライオンズ
日本プロ野球界で初めてNFTスポーツに取り組んだのは埼玉西武ライオンズです。
埼玉西武ライオンズは、2021年9月7日よりNFTコンテンツの販売を「LIONS COLLECTION(ライオンズコレクション)」にて開始しました。
現在はまだコンテンツ数が少ないものの、将来的にはファン同士がコンテンツの売買や譲渡ができる二次流通機能の実装を予定しています。
Jリーグオフィシャル
2021年8月12日、OneSportsとアクセルマーク株式会社は、2社で共同開発を進めるブロックチェーン型スポーツゲームでJリーグとライセンス契約を締結しました。
Jリーグと提携することで、本ゲームにはJ1・J2リーグ所属の全42クラブ800名以上の選手が実名実写で登場します。
ユーザーはクラブのオーナー兼監督となり、自分自身のクラブチームを作成してリーグ優勝を目指すというシミュレーションゲームです。
ゲーム内で育成した選手カードはNFT化され、専用のプラットフォームを介して売買を行えます。
有名な選手や自分が育てた強力な選手には高い希少性が生まれ、高額な取引額が付くという仕組みです。
NBA Top Shot
NBA Top Shotとは、ブロックチェーンゲーム「Crypto Kitties」を提供するDapper LabsとNBAが共同で開発したデジタルカードです。
コンテンツは、選手のハイライトを撮影した10~20秒の動画が複数おさめられたパッケージ製品で、「Moment」と呼ばれます。
各パッケージには「Common」や「Rare」、「Legendary」といった希少性を表す指標が設定されており、貴重なものほど高額な販売金額となります。
すでに大きな盛り上がりを見せており、2021年2月末までの取引額は2億3,000万ドルにも達しました。
Libes
Libesは日本発のeスポーツプラットフォームです。
近年、世界的に人気が出ているeスポーツですが、一方で選手などの収入や権利の保障がまだまだ弱いという点があります。
そこでLibesは独自のプラットフォームで大会賞金はもちろんのこと、大会のワンシーンをNFT化したり、ギフティング(=投げ銭)、ベッティングによって選手に収益を還元していくものとなっています。
なお、Libesでは独自のガバナンストークンとしてBES(Battle e-sports coin)と呼ばれる仮想通貨が採用されています。
今後のeスポーツの盛り上がりによって値上がりしていくことが期待されています。
Libesに関しては以下の記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。

まとめ
以上、NFTスポーツについて解説しました。
今後、様々なコンテンツがNFT化し、それにより価値が守られるだけではなく、資産として収益化もできるようになります。
今のうちからチェックしておきましょう。