ブロックチェーン分野におけるサイバーセキュリティの企業として有名なCertik。
この記事ではCertikについて詳しく解説します。
Certikとは
CertiKは、2017年末にニューヨークとシリコンバレーにて設立され、2019年初頭から北京事務所を設立しました。メンバーの構成はイェール大学とコロンビア大学の研究チームになっています。数十年に及ぶ研究結果とともに、Formal Verification(フォーマル・ベリフィケーション)という技術を使い、スマートコントラクト検証、スマートコントラクト監査を提供しています。
致命的なバグや脆弱性がないことを数学的に証明し、検証済みスマートコントラクト、分散型アプリケーションのライブラリ(DApp)、およびブロックチェーン自体の実装のエンドツーエンドの正確性とセキュリティを示す証明書として機能することを目的としています。
Certikの具体的な取り組み
従来のスマートコントラクトを検証する方法として、プログラムのテストや手動での監査の方法がありましたが、それらでは、脆弱性の存在を100%検出することが難しかったり、コストが高いなど課題がありました。
CertiKでは、Formal Verification(フォーマル・ベリフィケーション)という方法を用い、提出されたソースコードをプラットフォームのスマートラベリングシステム(ディープラーニングを使ったシステム)が自動で検証箇所ごとに分解し、ラベルを貼ります。それぞれの箇所を分解し、ラベルを貼った上で、CertiKプラットフォームの参加者が監査を行います。プログラムを検証する単位ごとに分解する事により、検証作業の効率を高めます。
検証作業をブロックチェーンのインセンティブベースのプラットフォームに組み込む事で、検証担当者、検証リソース提供者(演算資源を提供)、検証システム開発者を世界中から集め、それぞれにインセンティブを与え、プログラムの検証を行います。
Certikの信頼性
CertiKは、有名プロジェクトや企業多数と提携しています。
たとえば、有名仮想通貨プロジェクト「オントロジー」は、すでにCertiKとの協力を発表しています。
両社はセキュリティ検証で協力することで、サービスへの信頼性を強化するとしています。
また、日本の金融庁「仮想通貨交換業」ライセンスを有する「Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)」で知られるリキッドグループ株式会社も、CertiKと業務提携しています。
2019年9月には、東京のブロックチェーン企業「TEAMZ」とも提携し、CertiKは日本進出も達成。
そのほか、大手取引所のバイナンス、KuCoin、OKEx、Huobiのほか、有名仮想通貨企業やプロジェクトであるBITMAIN、NEO、ICON、Terra、QuarkChainとも提携済みです。
また、DHVC、FBG Capital、8 Decimal Capital、NODE CAPITAL、Keneticなどからの出資を受けていることもわかっています。
今後の将来性は?
仮想通貨取引所へのハッキングは、今も定期的に発生しています。そのため、「セキュリティ」は業界全体の課題とんっています。
CertiKは、数百億円、場合によっては数千億円もの被害が想定されるハッキング被害から仮想通貨を守ります。
業界全体の悩みに答える解決策を提示しているという意味で、ニーズがしっかりあるということですね。
独自トークンのCTKは、上記でご紹介したプロダクトのCertiKShieldや、セキュリティオラクルで使われます。
スマートコントラクトの利用手数料や、ステーキング報酬、保険の支払いなど「使い道」が明確に用意されているため、トークン価格も堅調に推移すると考えられますね。